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5段階評価においては、特に漁船で「低い」と評価される人が60%おり、また内航船も漁船よりわずかに良いものの、ほぼ同様の傾向にあり、低くなっている(参考I一表25)。

 

2−1−4 結果の総合的評価

 

(1)形態について

 

身長は、年齢が高いほど低く、若年者に比べ50歳以上で6cmほど低い。体重及び体脂肪率は、年齢との関係はほとんど見られなく、個人差が大きい。関節可動域も、肩関節屈曲及び足関節低屈については、50歳以上では見られるものの加齢による低下は見られない。

 

(2)機能検査について

 

全身反応時間及び選択反応時間は、加齢とともに50歳以上で15〜20%程度遅くなっている。眼調節力は、30代から低下し45歳以上で三分の一程度の値となっている。

 

(3)体力について
静的筋力の握力は、54歳以下まで大きな変化は見られないが、55歳以上で若年者と比較して低下が見られる。
筋持久力の腕立伏臥腕屈曲は、45歳以上で10回程度(約30%)低下しているが、全ての年齢層で一般に比べ良い結果となっている。
瞬発力の垂直跳びは、25歳で直線的に低下し、50歳以上で15cm(約28%)低下しているが、この傾向は一般と同様である。
柔軟性の立位体前屈は、加齢とともに低下するが個人差が大きく有意な差はない。しかし、船員全体を通し一般よりやや低い傾向にある。

 

 

 

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